5 月 06
近年、フリース着用時にガスコンロなどの火が衣服に燃え移るという、事故が起きています。
ファッションを考える時には、安全性にも考慮して衣服を選ぶ必要があります。
安全にファッションを楽しむために、繊維の燃焼性に関する基礎知識を知っておきましょう。
繊維の燃焼性には、容焼性・可燃性・難燃性・不燃性があります。
・容焼性
容易に火がつき、すぐ燃え広がります。
この性質を持つ繊維は、綿・麻・レーヨン・キュプラ・アセテート・プロミックス・アクリルなどがあります。
衣服の繊維が毛羽立っている場合には、火がついて一瞬で火が表面を走るように燃え上がる表面フラッシュ現象が起こることもあるので、注意が必要です。
ガスコンロだけではなく、仏壇のろうそくの火などから燃え移った例もあります。
・可燃性
容易に火がつきますが、燃え方はゆっくりしています。
この性質を持つ繊維には、毛・絹・ナイロン・ポリエステル・ビニロンなどがあります。
・難燃性
火に触れている間は燃えますが、炎を遠ざけると火は消えます。
アクリル系・ポリ塩化ビニル・ビニリデン・ポリクラールなどがあります。
・不燃性
燃焼しない繊維です。
ガラス・金属繊維などがあります。
中皮腫などで問題となっているアスベストも、かつて不燃性の繊維として利用されていました。
このように、自分や家族が着ている衣服の素材を知っておくことはとても大切です。
調理前にどのような服を着ているのかをチェックすることで、危険を防止することができます。
高齢者用や防災用に難易性の衣類なども販売されています。
ファッションを考える際には、繊維の燃焼性の基礎知識を知っておけば、より安全にファッションを楽しむことができるのです。