4 月 20

現在、街角に溢れているファッションには様々な衣料品があり、それには様々な繊維が使われています。
合成繊維は、主に石油を原料として全く人工的に合成される繊維です。
広く普及していており、ファッションに欠かせないこの合成繊維の基礎知識をぜひ知っておいてください。
・ナイロン
ナイロンは、アメリカのデュポン社のカローザスが発明した世界最初の合成繊維です。
軽くて強度があり、伸びや弾力性に富み、しわにもなりにくい特長を持ちます。
速乾性があり、薬品やカビ・害虫の心配も少ない繊維です。
欠点は、紫外線に弱く日光によって黄変を生じること、熱に弱いことです。
衣料分野だけではなく、現在は産業用にも広く使われています。
・ポリエステル
化学繊維の中で最も生産量の大きな繊維で、ペットボトルの原料でもあるPET樹脂を繊維化したものです。
ペットボトルをリサイクルして作られる再生ポリエステル糸もあります。
フリースの原料としても知られている繊維です。
はり、こしがあり、耐熱性が高く、プリーツ加工などがしやすい特長があります。
吸湿性がないため、洗濯してもすぐに乾きます。
・アクリル
毛に似た性質を持つ繊維で、アクリロニトリルを原料としています。
質量の85%以上のものをアクリル、その他をアクリル系と呼びます。
ふんわりとして風合いを持ち、セーターなどのニット製品や毛布、カーペットなどの製品に使用されています。
欠点は熱に弱く、静電気を帯びやすいので埃を引き付け汚れやすいことです。
・ポリウレタン
ゴムのように伸縮する性質を持つ繊維で、スパンテックスとも呼ばれます。
単体ではなく、他の繊維に混ぜて使用されます。
靴下の口ゴム部分、水着などのスポーツ用衣料、ストレッチ素材、合成皮革などに用いられています。
賞味期限のある繊維と言われ、紫外線や湿気、汚れなどによって劣化していきます。
経年劣化によって、Tシャツのプリント加工などがはがれ、ストレッチ素材が伸びてしまうことに注意が必要です。
製造から3~5年が賞味期限と言われています。
合成繊維の特長や欠点を基礎知識として得ることで、衣服を大切にし、ファッションをより楽しむことができるのです。

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4 月 19

合成繊維は石油などを化学的に合成して高分子化合物を作り、それを繊維としたものです。
合成繊維の共通の特徴は、強くて軽く、薬品やカビ、虫に抵抗力があることです。
欠点は、吸湿性が少ない、熱に弱い、静電気を発生させやすいことなどです。
ナイロン、ポリエステル、アクリルは三大合成繊維と呼ばれ、広く衣料品などに使われています。
天然繊維と混紡したものも、広く利用されています。
合成繊維に様々な加工を施し、様々な機能を持つ新素材(高機能素材)も多く開発されています。
このような新素材の特性を活かしたものには、形状記憶のワイシャツやブラウス、抗菌・防臭素材の靴下、水分を通さず蒸れにくいスキーウェアやレインコートなどがあります。
また、耐熱性に優れた難燃性の消防士の防火服なども作られています。
合成繊維に炭素繊維やガラスなどを複合した素材も作られ、自動車や航空機にも活用されています。
また、最近は新合繊と呼ばれる高品質・高感性の繊維も開発されています。
絹のような光沢のニューシルキー、桃の産毛に似た起毛のピーチスキン、膨らみ感・ドレープ感に優れたニューソケ、はりやこしのあるニューレーヨンなどが新合繊と呼ばれる繊維です。
このような広く普及している合成繊維や新しい合成繊維の特徴をうまく活かすことで、ファッションの楽しみも広がります。
そして、基礎知識を知ることで、ファッションだけでなく安全を考えた生活にも役立ちます。
繊維の基礎知識を得ることは、ファッションを含めた生活全般において大きく活用できることなのです。

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4 月 18

ファッションをさらに楽しむために、ファッションの基礎知識として半再生繊維の特徴を知って洋服選びや保管などに活かしてください。
繊維の基礎知識を知ることは、上手に特徴を活かす衣料品を選ぶのに大切なことなのです。
半合成繊維とは、天然の繊維やたんぱく質と、化学物質を結合させた繊維のことです。
半合成繊維には下記の種類があります。
・アセテート、トリアセテート
アセテートは、天然のセルロースに酢酸を科学的に結合させた酢酸セルロースを原料としています。
酢酸セルロースの性質を変え、アセトンという薬品で溶解させ、できた繊維がアセテートです。
一方、トリアセテートは酢酸セルロースの性質を変えず、塩化メチルで溶解して作った繊維です。
アセテートとトリアセテートは、絹に似た光沢があり、その落ち着いた光沢から、レディースフォーマル、パーティー用ドレスなどのファッションの素材として定着しています。
欠点は、身の回りのものでアセテートやトリアセテートが溶けてしまうことです。
マニキュアの除光液、シンナー、瞬間接着剤には要注意です。
酢・マヨネーズ・サラダドレッシング、整髪料でもアセテートとトリアセテートは溶ける危険性があります。
ストーブや自動車の排気ガスにより変色・退色することもあります。
・プロミックス
牛乳から取れるミルクカゼインと言うたんぱく質と、アクリルの原料であるアクリロニトリルを科学的に結びつけてできる繊維です。
絹のような風合いと光沢があります。
また、吸湿性、速乾性にすぐれています。
耐熱性が悪いので、アイロン掛けの際、注意が必要です。

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4 月 17

ファッションをさらに楽しむために、ここではファッションの基礎知識として再生繊維の特徴を知っておきましょう。
化学繊維の1つに再生繊維があります。
再生繊維とは、植物のセルロースを科学的に取り出し、それを繊維に再生したものです。
再生繊維には、原料や処理方法の違いにより、レーヨン・ポリノジック・キュプラ・テンセルなどがあります。
基本的には、どの再生繊維も同じような特徴を持ちます。
・化学繊維の中で吸湿・放湿性に一番優れている。
・染色性があるので、染まりやすい。
・静電気が起こりにくい。
・着用時の摩擦により、白色化しやすい
・レーヨン
最初に作られた化学繊維です。
原料はユーカリやアカシヤなどの木材パルプです。
ビスコース法と言う製造法から作られることから、ビスコースとも呼ばれます。
レーヨンとはフランス語で「光沢」の意味であり、光沢があり絹のような肌触りのある繊維です。
・ポリノジック
レーヨンとほぼ同じ製造法で作られますが、湿潤状態の強度を高めた繊維です。
・キュプラ
綿実から綿花を取った後に残るコットンリンターという短い繊維が原料です。
旭化成(株)の登録商標であるベンベルグとも呼ばれます。
銅アンモニア法と言う製造法で作られます。
キュプラとは、「銅」という意味です。
レーヨンに比べて細い繊維で、引っ張り強さや対磨耗性においてレーヨンよりも優れています。
・テンセル
原料は木材パルプです。
テンセルとはイギリスのコートルズ社の登録商標で、リヨセルとも言います。
強度があり、綿やレーヨンよりも丈夫です。
洗濯しても縮みにくく、速乾性があり、洗濯しやすい繊維です。
繊維の基礎知識を知って、衣料品を選ぶ際にぜひ役立ててください。

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4 月 16

アパレル産業の成長などにより、色鮮やかで様々なデザインの衣服、機能性に富んだ素材を使った衣服など様々な衣料品が販売され、簡単に手に入るようになりました。
また、輸入品やアウトレットなどの低価格の衣料品も増えています。
衣料品の種類が増えるということは、目的に沿った衣服を選ぶ選択眼や、それを管理する基礎知識がより重要となります。
衣服に使われる素材の特性・着心地、衣類に付いている表示、洗濯やクリーニングに関する基礎知識が、ファッションを楽しむために必要です。
衣服の着心地、丈夫さ、取り扱いやすさは素材や加工方法によって変わります。
また、衣料品を選ぶ際、デザインや色を中心に選ぶのか、強度などを重視するのかによって求める品質も変わります。
素材や加工技術のメリット・デメリットを正しく知っておきましょう。
衣類の管理には、家庭での洗濯やクリーニング、保管に関する基礎知識も必要です。
その目安となる表示や、洗濯の方法、洗剤の種類に関しても知っておくことが大切です。
衣服の素材によっては、着火しやすいものがあります。
このような素材の衣服を着用中に、コンロの火に引火したことによる死亡事故も起きています。
衣類による事故を防ぐためにも、基礎知識を得ることはとても大切なのです。
衣料品に関する様々な基礎知識を身につけることで、より安全に快適にファッションを楽しむことができるのです。
また、ファッションには衣料品だけでなく、靴やアクセサリーに関する知識も必要です。
たくさんの商品の種類に惑わされることのないよう、基礎知識をしっかりと身に付けておきましょう。

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4 月 15

ファッションを彩る衣服の材料の大半は、様々な繊維です。
綿や麻、羊毛など古くからの人間の生活にかかせない繊維から、新しく作られた化学繊維まで様々な種類があります。
ファッションを作り出す繊維に関する基礎知識を学びましょう。
繊維に関する基礎知識があれば、その繊維の特長を活かした洋服を選ぶことができます。
また、繊維に合った洗濯や扱い方などがわかります。
繊維は、大きく分けて、天然繊維と化学繊維に分けられます。
天然繊維はさらに、植物繊維・動物繊維・鉱物繊維に分けられます。
植物繊維とは、綿・麻、動物繊維は絹・毛・羽毛、鉱物繊維は中皮腫の原因となると問題となっている石綿(アスベスト)です。
化学繊維は、再生繊維・半合成繊維・合成繊維・無機繊維に分かれます。
再生繊維は、植物繊維をいったん溶かし、それを繊維に再生したものです。
再生繊維には、レーヨン・ポリノジック・キュプラ・テンセルなどがあります。
半合成繊維は、天然の繊維や蛋白と化学物質を結合させたもので、アセテート・プロミックスなどがあります。
合成繊維は、石油などから全く人工的に合成された繊維で、ナイロン・ポリエステル・ポリウレタンなどがあります。
無機繊維とは、ガラス・炭素繊維・金属繊維などです。
衣服に使われる繊維は、家庭用品品質表示法に基づき、使用されている繊維組成が百分率で表示されています。
衣服の購入や選択には、繊維の基礎知識を知っていることがとても役立ちます。

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4 月 14

ファッションの基礎知識として繊維の特徴を知っておくことは、ファッションをさらに楽しむことにつながります。
身近な植物繊維の基礎知識を知っておきましょう。
衣料品に用いられる植物繊維には下記の種類があります。
身近な植物繊維の特徴を知って、衣類を選ぶ参考にしてください。
・綿
約5000年も前から人類の歴史の中で長く使用されている最も身近な繊維です。
日本では、室町時代後半から本格的に栽培され、江戸時代になると庶民の生活にはかかせない繊維となりました。
原料は綿花で花が咲いた後にできるコットンボールから溢れ出る白い繊維が綿となります。
吸湿性・吸水性が大きく肌触りの良い、皮膚に優しい繊維です。
通気性が良く、着用すると涼しく感じます。
欠点は、しわになりやすく、日光にあたると黄変しやすいことです。
タオルや下着、シャツ、シーツなどに多く用いられています。
・麻
人類が用いた最も古い繊維と言われています。
原料は麻の茎です。
麻は、家庭用品品質表示法では、亜麻(あま=リネン)、苧麻(ちょま=ラミー)の2種類です。
この他には、黄麻(こうま=ジュート)、洋麻(ようま=ケナフ)などがあります。
吸湿性・吸水性・透湿性に優れており、天然繊維の中では最も涼しいと言われ、夏の衣類の素材に適しています。
光沢があり、見る人に清涼感を与えます。
保湿性が低く、しわになりやすい、着用による摩擦で手羽立ちがおこりやすいという欠点があります。
この他には、パイナップルの葉の繊維からできるパイナップル繊維、夾竹桃科の白麻からできるロープーマなどがあります。

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4 月 13

ファッションの基礎知識として繊維の特徴を知っておくことは、ファッションをさらに楽しむことにつながります。
ここでは動物繊維の基礎知識を学習しましょう。
衣料品に用いられる動物繊維は、絹、毛、羽毛があります。
さらに毛は、羊毛・カシミヤ・モヘヤ・アンゴラなど多くの種類があります。
・絹(シルク)
蚕の作る繭の繭糸が原料で、三角の断面をした繊維です。
しなやかで光沢があり、透湿性、保湿性が大きい繊維で、おしゃれ着に多く用いられています。
この光沢は三角の断面によってプリズムのような光の反射により作り出されます。
欠点は、紫外線を吸収しやすいので日光や蛍光灯により黄変しやすいこと、水分を含むと膨らみ硬くなる水洗いに適さない繊維であることです。
・羽毛
羽毛にはガチョウ(グース)・家鴨(ダック)が用いられています。
ダックよりもグースの方が、品質が優れていると言われています。
羽毛はさらに、フェザーとダウンに分けられます。
フェザーは水鳥の上着にあたります。
ダウンは、水鳥の胸などに生える水鳥の肌着にあたる羽毛です。
ダウンはタンポポの綿毛のような形状で、保温性、柔軟性に優れており、フェザーよりも優れています。
・羊毛(ウール)
羊から刈り取った毛が原料です。
羊毛は縮れた毛が絡まっているために保温性が大きく冬の衣料品の素材に適しています。
吸水性・吸湿性があり、しわにもなりにくい繊維です。
・カシミヤ
ヒマラヤ山脈に生息するカシミヤ山羊から取れる毛です。
羊毛に比べ柔軟で軽く、光沢があります。
・モヘヤ
アンゴラ山羊から取れる毛が原料です。
絹のような光沢があり、断熱・保温性にも優れています。
・アンゴラ
アンゴラ兎の毛が原料で、絹のような光沢があり、保温性にも優れています。
非常に毛が抜けやすく、静電気を帯びやすく埃で黒ずんでしまうなどの欠点があります。

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