毎年、様々なファッションが流行し、華やかな衣料品が店頭に並びます。
これらの商品を選ぶ際には、保管や洗濯のことも考えて選ぶことが大切です。
そして、役目を終えた衣料品をゴミとして扱わないように、フリー・マーケットに出すなど、できるだけ長く利用できるよう考えていかなければなりません。
また、環境問題が昨今の重要な社会問題となっています。
ファッションを自分のためだけでなく、地球環境などにも配慮して選ぶ時代となっているのです。
不要となった衣服をゴミではなく資源化するには、下記のような方法があります。
衣類の資源化の方法の基礎知識として知っておいてください。
・リフォーム
家庭もしくは業者によって仕立て直し、バッグなど衣服以外のものを作ります。
・リユース
お下がりとして下の子や親戚、ご近所に譲って再利用してもらいましょう。
古着店やフリー・マーケット、バザーなども活用してください。
海外にも輸出されて再利用されています。
・リサイクル
マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクル・サーマルリサイクルなどがあります。
マテリアルリサイクルは、ウエスにして工場で利用する方法などがあります。
ケミカルリサイクルとは、化学的な手法を用いて原料の段階に戻し、その原料から再度衣服を製造します。
サーマルリサイクルは、固形化燃料にし、そのまま燃やしてそのエネルギーを回収します。
また、衣服が破れたからと言って簡単に使い捨てないで長く大切に使うことを心がけましょう。
ファッションを楽しむためには、まず持続可能な生活を送るため、環境に配慮した行動を心がけましょう。
3Rなどの環境に関する基礎知識も、これからのファッションには大きく関わってくるのです。
ファッションを彩る衣料品には、様々な染色がほどこされています。
しかし、管理や洗濯方法をあやまると色が抜け、色あせをおこしてしまいます。
大切な衣服を長く楽しむためには、染色に関する基礎知識を身に付けることも大切です。
染色とは、染料や顔料で着色することです。
染色によって繊維は目的の色に染まるだけでなく、紫外線や洗濯などによって色が薄くなり(脱色)、色が変わってしまう(変色)ことがあります。
汗による脱色や変色も綿をはじめ、多くの繊維で起こります。
最近では、プリント加工による顔料での染色も多く、この場合にはバインダー(のり)で色を定着させているので、バッグが服に擦れて顔料がはがれ、布が白っぽくなることがあります。
染色では、赤・青・黄を混ぜて色を作ります。
この混ぜた色の中から、青色は汗や紫外線で色を抜けやすいことを知っておきましょう。
ポリエステルの黒からは、赤が抜けてしまうこともあります。
アセテートやポリアセテートに排気ガスなどに含まれる窒素酸化物(NoX)があたると、色が抜けてしまいます。
黒やこげ茶など暗い色で使われる硫化染料は、水と反応して硫酸となり、それが乾くと濃硫酸となります。
それに熱を加えると熱硫酸となって、生地がボロボロになってしまいます。
酸性雨によっても、衣類の色が変色してしまう事例もあります。
染色された衣服は、脱色や変色が起こりうることであると普段から取り扱いに気をつける必要があるのです。
様々なファッションを施した衣服が日本だけでなく、世界中から輸入されている現在、染料の基礎知識を身につけることが重要となります。
関連する投稿
クリーニング店を選ぶ場合、圧倒的に多い理由が近所にある店を選ぶ、です。
ファッションに欠かせない大切な衣料品をクリーニングに出す時に知っておきたい、クリーニング店を選ぶ目安や損害賠償に対する基礎知識を知っておきましょう。
クリーニング店には、全国クリーニング生活衛生同業組合の加盟店のマークであるLDマーク、厚生労働省認可のマークで全国生活衛生営業指導センターに登録している店が表示するSマークがあります。
LDマーク・Sマークはファッションに多様化に合わせた高い技術でのクリーニングを行う店を選ぶ基準となります。
このマークが付いているクリーニング店では、クリーニング事故が起きた時、クリーニング事故賠償基準における損害賠償などの対応を行います。
クリーニング事故賠償基準では、客がクリーニングに出したものを受け取って6ヶ月を超える、もしくはクリーニング業者が洗濯するものを受け取って1年を超えた場合、クリーニング事故に対して賠償責任が生じません。
つまり、この期間を過ぎると賠償の支払いが行われないので、クリーニングに出したものは、すばやく引き取る必要があります。
そして、受け取ったらすぐに点検が必要なのです。
また、クリーニング店では店員が汚れ具合や汚れの位置を確認しているか、対応はどうかなどをよく見て、クリーニング店の利用を判断するように心がけましょう。
クリーニングでは油性溶剤が多く用いられます。
この油性溶剤は、乾ききらないうちに着用して皮膚に触れると火傷を起こすことがあるので、洗濯物を受け取ったらすぐにカバーをはずしてください。
ちょっとしたことでクリーニングが原因の事故を防げるということも同時に覚えておきましょう。
基礎知識を得ることで、トラブルを防ぎ、万が一の時の損害の補償を受けることができるのです。
関連する投稿
ファッションに欠かせない大切な衣料品をクリーニングに出した後、変色などのトラブルに見舞われることがあります。
このようなクリーニング事故に合わないための基礎知識を知っておきましょう。
第一に気をつけなければならないことは、家庭での洗濯と同様に、汚れて時間の過ぎたものはクリーニングであっても汚れをおとしにくくなります。
汚れて長期間すぎた場合、汚れを落とすために洗浄力の強い洗剤を用いなければならず、強い洗剤を用いるということは、生地を痛めてしまうことにつながります。
クリーニングを過信せず、クリーニングに出したいものがある時は、できるだけ早く出すことが大切です。
また、クリーニングに出す時には、処理のしやすいように汚れの状態を伝えることも大切です。
何も伝えずにだまったまま受付に出してしまうのはやめましょう。
また、衣類に使われている繊維の基礎知識を抑えておくことも必要です。
ポリウレタンは製造からの寿命が3~5年と短い繊維です。
このポリウレタンが含まれる合皮製品などは、クリーニングに出さなくても時間が立つと劣化してしまいます。
それをクリーニングに出してからの劣化に気づき、クリーニング事故だと勘違いしてしまう場合もあるからです。
また、生地が劣化しているため、クリーニングでの洗浄で破れてしまうこともあります。
最近の衣料品は、新素材や凝ったデザインなどの洗濯の難しい商品も増えています。
家庭での洗濯やクリーニング店でも扱いやすいものを選ぶなど、ファッションを楽しむ際には、デザインだけでなく、衣料品のケアまで考えて商品を選ぶ必要があるのです。